谷垣法相の積極的な死刑執行を評価する

26日、大阪拘置所で一人の死刑が執行された。昨年12月以来の執行で、今年に入って初めて。2012年12月に自民党が政権復帰して以降、執行は5度目で、計9人の死刑執行命令書にサインした谷垣法相は、今後も強い姿勢で死刑執行に臨むことを表明した。

日本弁護士会は、死刑制度の廃止を求める「死刑廃止検討委員会」を設置することを決めている。これは、どんなに凶悪な犯罪者であっても死刑にはならないということを目指している。果たしてそれでいいのか。

理不尽な犯行によってその人生を閉じることになった被害者やその遺族にとってその犯人が、例え刑務所という閉じられた空間であったとしても生きながらえているということはどんなに無念なことかということは、想像するに難しくない。犯人にとっては自由は拘束されていても、生命の保証は万全だ。病気になっても国が面倒を見てくれる。娯楽も提供される。

殺人を犯した被告の弁護をする立場にあった岡村勲弁護士は、自分が殺人事件の遺族になったことで犯罪被害者の権利向上活動に携わるようになり、その後、光市母子殺害事件の被害者遺族である本村 洋氏と共に全国犯罪被害者の会を設立し、その代表幹事となった。

岡村氏は、「死刑制度は絶対に必要」だと言う。しかし、正当な裁判という手続きを経て死刑が確定してもそれがなかなか執行されないことからその権限を法務大臣から検事総長に委譲することを提案している。刑事訴訟法では死刑の執行命令は判決確定から6ヶ月以内と定められている。しかし、現在、6ヶ月以内に執行されることはほとんどない。様々な理由で延期されている訳だが、その中には40年も執行待ちという者もいる。


日本文学館から刊行された「真夜中の看守長~ルナーミッション」(河村龍一・著)はその岡村氏の提案をストーリーに盛り込んでいる。現実離れしたストーリーではあるが、悪を憎む著者の思いがそこに込められている。


       日本文学館 http://www.nihonbungakukan.co.jp/

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